生後6か月から2歳まで、赤ちゃんは何を飲めばいい?

離乳食がはじまると、「お茶や水はいつから?」「牛乳は?」「ジュースは少しならいい?」と、飲みものの疑問も一気に増えます。飲むこと、食べることは、量だけでなく、栄養、口の動き、感覚、家庭の習慣、そして大人が安全な機会を用意し、子どもが「ほしい」「もういらない」と伝える関係でできています。安全と、食卓での信頼。その両方を守る視点で考えましょう。

ひと言でいうと

1歳までは、母乳か育児用ミルクがおもな飲みものです。離乳食がはじまる生後6か月ごろからは、水を少しずつ口にふくむ程度に出していきます。12か月を過ぎると、家族と同じ牛乳などのミルクと水に移っていくのが、各地の目安でよく見られる流れです。甘い飲みものはほとんど役に立たず、歯や食欲に影響することがあります。

実際にはどうするか

食事のときに、ふたのないコップやストローのないこぼれにくいコップで水を出し、少しずつ練習しましょう。地域で目安とされている年齢より前に、育児用ミルクの代わりにふつうの牛乳をおもな飲みものにしないでください。目安で認められていれば、料理に使うのはかまいません。アレルギー、体重の増えの心配、早産、医療上の食事制限があるときは、その子に合ったアドバイスを受けましょう。

はじめに見ておきたいこと

何回かの食事を通して、すわる姿勢、扱える食感、食欲、母乳やミルクの量、体重の増え、食事中の気持ちを見てみましょう。せきこみ、窒息しかけた様子、痛がる、吐く、ゴロゴロした声、発疹、呼吸の症状があれば、正確に書きとめます。こうしたサインには、ふつうの慎重さやえずき、食欲の波とは違う対応が必要です。

飲みものの進めかた

  • 水の練習には、ふたのないコップやトレーニング用のコップを使いましょう。
  • 甘い飲みものは、ふだんの習慣に入れないようにしましょう。
  • 保育園でどんな飲みものが出ているか確かめましょう。
  • 1歳以降のミルクの選びかたは、必要に応じてかかりつけ医と相談しましょう。

こうした手順をふむと、食卓はより安全に、子どもの反応も読みとりやすくなります。ぱっちり起きていて、まっすぐすわれているときに出し、変えるのは一度に1つだけ。はっきりした「もういらない」は尊重し、決めた量まで食べさせようとせず、次の食事やおやつはいつもどおりの時間に用意しましょう。

よくある質問

生後6か月の赤ちゃんに、水をあげてもいい?

CDCは、離乳食をはじめたら少量の水を認めています。おもな栄養は、これまでどおり母乳やミルクです。

牛乳を飲みものにしていいのはいつから?

CDCの目安では、12か月を過ぎてからです。

幼児にジュースは必要?

いいえ。たいていは、果物をそのまま食べるほうがおすすめです。

家族や保育園と、決めておくこと

祖父母が「のどがかわいたでしょう」とジュースを出してくれることもあるでしょう。家族や保育園とは、「水の練習はふたのないコップかトレーニング用のコップで」「甘い飲みものは習慣にしない」という約束をそろえておきましょう。いつまでに上手に飲めるようになるかではなく、大人が何をするかを決めておきます。どんなときに飲ませるのをやめるか、どんな症状で受診するか、年齢に合った応急手当を知っているのは誰か。これも話しておけば、子どものペースを大切にしながら、見守りもゆるみません。

1週間ふり返ってみる

ふだんどおりの1週間、1皿で判断せず、何回かの食事とおやつを通して様子を見てみましょう。出した食べものの種類、扱えた食感、おなかがすいた、もういらないのサイン、心地よさ、見守り、せきこみ、窒息しかけた様子、発疹、吐く、痛がるといったことをメモします。食べた量や大人の声かけを、点数のようにつけるのはやめましょう。

1週間たったら、問いかけてみましょう。前より安全に食卓に参加できたか、少しでも自信がついたか、プレッシャーを増やさずに学ぶ機会が広がったか。役に立った工夫は残し、子どもの力をこえていた食感や流れは見直します。体重の増え、水分、飲みこみ、食べられる物の極端な少なさの心配が残るなら、栄養や食べることの専門家にみてもらいましょう。

安全と、子どもの尊厳を守る

どんな食べさせかたでも、安全がいちばん大切です。そばでしっかり見守り、形とかたさを今のかむ力、飲みこむ力に合わせ、のどにつまりやすいことで知られる食べものは遠ざけましょう。年齢に合った応急手当は、認定された講習で学んでおきます。窒息が疑われるときや、重いアレルギー反応があるときは、ネットで調べるのではなく、すぐに緊急の対応をしてください。

つまずきやすいところ

  • 食事の目標が、子どものサインではなく「あと一口」になってしまう。
  • 満腹のサインを見過ごして、気をそらしながら食べさせる。
  • のどにつまりやすい物を工夫しないまま、食感だけ進める。
  • 医師や栄養の専門家に相談しないまま、食べものを除去する。

前進のしるし

うまくいっているしるしは、食べた量だけではありません。そばに置いた食べものを受け入れる、新しい食感をこなす、空腹と満腹のサインがはっきりする、ひとりでできることが増える、時間とともに食べる物の幅が広がる。1皿でなく何週間かで判断し、体重の増え、水分、飲みこみの心配には早めに対応しましょう。

専門家に相談したいとき

体重が増えない、脱水、続く痛み、何度もせきこむ、窒息しかける、飲みこんだあとにゴロゴロした声になる、アレルギーが疑われる、食べられる物が急に減っていく、食事が成り立たないほどつらそう、といったときは専門家に相談しましょう。息ができない、ぐったりして倒れる、重いアレルギー反応のサインがあるときは、すぐに119番を。

覚えておきたいこと

大人が決めるのは、何を、どう安全に用意し、いつ出して、どう見守るか。食べるかどうか、どのくらい食べるかは、子どもが決めます。そして体重の増え、水分、アレルギーの症状、痛み、飲みこみにくさは、お皿を空にすることや人気の食べさせかたより、いつでも先に考えるべきことです。

ポイント: 飲みものの練習は、いちばん安全で役に立つ次の一歩を選び、くり返せる形にしておきましょう。

WHO, Complementary feeding guideline

NHS, Your baby’s first solid foods

CDC, Infant and Toddler Nutrition