旅の画面は、罪悪感より計画で
きゅうくつな飛行機、5時間のドライブ、落ちつかない小さな子とのおくれた電車。いつもの画面の決まりを守りとおす場面ではありません。旅は小さな子にとって本当に大変で、体が望むよりずっと長くじっとすわっていることを求められます。乗りきるために画面を使うのは、子育ての失敗ではなく、実用的な道具です。そして少し計画すれば、追いつめられてタブレットに手をのばすより、ずっとうまく働いてくれます。
旅は特別な場面で、ふだんではない
家で続けている画面の習慣は、体を動かし、遊び、広さのあるふつうの日を前提にしています。長い移動はそのすべてを取りさってしまうので、いつもの決まりが曲がるのは当然です。旅の画面を、すべり落ちていく坂ではなく、わざと決めた例外としてあつかえば、ふだんのバランスはそのまま保てます。飛行機の1日のために大切にしていることを捨てるのではなく、いつもとちがう場面にかしこく当てはめているのです。
罪悪感は手ばなす
旅先で端末を渡すと、とくにほかの乗客の目があると、ちくりとする親はたくさんいます。長い旅では、落ちついて何かに夢中な子のほうが、取りみだしている子より、子ども自身をふくめてみんなにとっていいのだと思いだすと助かります。フライトを乗りきるための数時間のおまけの画面で、お子さまの発達がくずれることはありません。罪悪感を手ばなせば、身がまえて使うのではなく、考えて道具を使えるようになります。
中身を、前もって準備する
いちばん効く改善は、移動中のとぎれがちな電波や、終わりのないおすすめの流れにたよるのではなく、出発前にいい中身をダウンロードしておくことです。おだやかで、なじみのある、年齢に合った番組やアプリを前もって選んでおけば、旅のあいだお子さまが見るのは、大人がよしとした中身になり、オフラインでも使えます。自動再生をオフにしてダウンロードを使えば、子どもがその場でスクロールしているときにあらわれる、めまぐるしいアルゴリズムまかせの中身からも守れます。
画面だけを、選択肢にしない
画面はいくつかある道具のひとつで、ほかのものとまぜると、長い旅のあいだ手もちの道具が長もちします。新しいシールブック、見たことのない小さなおもちゃをいくつか、おやつ、窓の外のものを見つけるかんたんなゲームなど、目新しいものを小さな袋に入れていきましょう。画面のない遊びと画面の休けいを交互にすると、お子さまはもっと長く夢中になれて、端末だけがかんしゃくとのあいだに立っている、ということにもなりません。
画面は、小分けに
最初の1分から画面を見放題にすると、移動が大変な最後の区間に入ったとき、何も残っていません。少しとっておき、おやつ、お昼寝、ほかの遊びのあいだに小分けにして出せば、長もちします。しばらく絵を描いたり窓の外を見たりしていた小さな子は、出発からずっと画面を見つめていた子より、画面をずっとよろこびます。
実際のことに気を配る
小さなことで、たくさんのいらいらが防げます。ほかの乗客のためにも、お子さまが集中できるようにも、小さな耳に合うヘッドホンを持っていきましょう。フライトのとちゅうでタブレットの電池が切れるのはそれだけで緊急事態なので、充電器かモバイルバッテリーも。じょうぶなケースとスタンドがあれば、大人の手があきます。こうした地味な準備が、画面が助けになるか、またひとつ管理するものになるかの分かれ目になることがよくあります。
眠りと体を動かすことも忘れずに
画面は、長い移動でお子さまがとても必要としている休息を、こっそりじゃますることがあります。お昼寝できそうなときの前には消し、夕方には明るさを落としましょう。サービスエリア、乗りつぎ、電車の通路など、旅がひと休みするたびに、そのチャンスをつかんでお子さまを動かしましょう。少し歩いたりのびをしたりするほうが、もっと画面を見るより、もぞもぞした子をずっとよくリセットしてくれて、次の区間も楽になります。
帰ったら、たたかわずにいつもへ
親がいちばん心配するのは、家に帰ったら、お子さまが毎日旅行中と同じくらいの画面を当然と思っていることです。これは、切りかえを声に出して伝えれば、かんたんに対応できます。「あれは長い移動のためだったの。おうちに帰ったから、いつもどおりにもどるよ」とシンプルに言えば、見通しがはっきりします。線引きがはっきり伝えられれば、子どもはすぐに順応するので、気前のいい旅の例外が、いつものリズムにもどったあとまで尾をひくことはめったにありません。
家族みんなの気分を見る
旅は大人にとってもストレスです。画面が、お子さまの「何かしていたい」と同じくらい、大人の「ちょっとひと息つきたい」を満たしていると気づくこともあるでしょう。それはまったく正当なことです。目指すのは、みんながそれなりに落ちついて乗りきる旅です。小さな子を連れて長い距離を移動する本当の大変さを無視した理想ではなく、実際にその日がどうだったかで、自分の選択をはかりましょう。
次の旅のために
少し先を考えて使えば、画面は試練をなんとかなるものに変えてくれますし、それこそ画面の役目です。いい中身をダウンロードし、画面のない遊びを用意し、旅のあいだ画面を小分けにして、罪悪感は手ばなす。そして家に帰ったら、いつもの習慣にそっともどってもらえば、すべてはほどよいおさまりのなかにとどまります。
大切なこと: 旅は計画した例外として、おだやかな中身を前もってダウンロード。画面は画面のない遊びとまぜて小分けにし、帰ったら「いつもにもどるよ」とことばにすれば、家の習慣はすんなりもどります。
NHS, Physical activity guidelines for children under 5 years