慣らし保育の期間、子どもが落ち着くまでの目安

保育園に通いはじめる親のほとんどが、同じ不安な疑問をかかえます。この子が本当にここで楽しく過ごせるようになるのは、いつだろう。朝がつらい時期ほど、すがれる数字や日付がほしくなるのは自然なことです。正直に言えば、園に落ち着くまでの期間は子どもによって大きく違います。それでも、見通しの手がかりになるパターンはあり、涙の数週間があっても、何かがうまくいっていないしるしではないと安心させてくれます。

決まった日数はない

初日にすたすた入っていって、ほとんどふり返らない子もいれば、何週間も朝の別れで泣いてから、少しずつ園に心を開いていく子もいます。どちらもまったくふつうです。年齢、気質、それまで親と離れたことがあるか、園がどう段階をふんで始めるか、家で何が起きているか。そのすべてが関わってきます。こんなにたくさんの要素が重なるので、友だちの子とくらべてもあまり意味がありません。わが子が落ち着くまでの時間は、わが子だけのものです。

よくある目安

大まかな目安として、多くの子は2週間から1か月くらいで、新しい園を本当に自分の場所だと感じるようになります。もっと早く落ち着く子もたくさんいますし、もっと時間がかかる子もいます。たいてい最初に変わるのは、親が帰ったあとの立ちなおりの時間です。前は20分泣いていた子が、バイバイのときはまだ泣いていても、すぐに数分で落ち着くようになったりします。この立ちなおりの時間が短くなることが、多くの場合、いちばん早く、いちばん正直な前進のしるしです。

よい慣らし保育とは

園の進めかたも、どれだけスムーズにいくかを大きく左右します。考えられた慣らし保育では、まず親がいっしょにいる短い訪問から始め、次に親がしばらく離れる短い時間、そしてその子に合ったペースで一日まるごとへとのばしていきます。その子を知っていく担当の先生が決まり、親がいないあいだの安全基地になってくれます。急がず、子どもの反応にそって進める慣らし保育ほど、落ち着くまでの期間は短く、おだやかになる傾向があります。

落ち着いてきたサイン

前進がまっすぐ進むことはめったにありませんが、うれしいサインは見つけられます。親が帰ったあと、前より早く立ちなおる。担当の先生から、食べている、お昼寝している、遊びに加わっていると聞く。お友だちの名前やしたことを話しはじめる。朝の別れが、泣いていても、大さわぎではなく「いつものこと」になっていく。家でも、最初のころによく見られるべったりや機嫌の変化が、少しずつやわらいでいく。大変な朝ひとつで判断せず、1〜2週間でどちらに向かっているかを見ましょう。

時間がかかる子がいるのは、なぜ?

落ち着くまでに長くかかっても、問題があるわけではありません。親と離れたことがほとんどない子、分離不安の強い時期にいる子、もともと慎重な子は、新しい場所を信頼するのに時間がかかることがよくあります。その慎重さは健やかな特性で、欠点ではありません。きょうだいの誕生、引っ越し、病気など、家での大きな変化が期間をのばすこともあります。こうした子に必要なのは、プレッシャーではなく、いつも以上の気長さと変わらない対応です。

慣れていくのを助けるために

いちばん強い道具は、いつも同じであることです。毎朝同じようにくり返す短くあたたかいバイバイ、決まった毎日の流れ、園が許せばお気に入りの物、担当の先生とのこまめな連絡。どれも慣れるまでの時間を短くしてくれます。園が新しいあいだは家の暮らしを変えずにおくと、子どもは変化を乗りこえる安心を得られます。親自身の不安を整えることも助けになります。玄関にいる大人が落ち着いて自信がありそうに見えると、子どもは早く落ち着くからです。

早く判断しすぎない

最初の数日はいちばん大変で、いちばん全体を表していない時期です。初日に泣きじゃくっていた子が、2週間後には満足そうに積み木を高く積んでいるかもしれません。結論を出す前に、ふつうは数週間、規則的に通ってみることで、もっともなあせりから、実はうまくいっていた慣らしを途中でやめてしまうことを防げます。できるなら最初の数週間は長いお休みをはさまないようにしましょう。お休みで慣らしがリセットされ、最初からやりなおしになることがあります。

もっと支えが必要なとき

ほとんどの慣らしは、止まっているのではなく、ただゆっくりなだけで、やがて過ぎていきます。ただ、数週間たってもひどいつらさがやわらぐ気配がない、悲しいというよりこわがっているように見える、ひきこもったようになる、できるようになったことができなくなる、眠りや食事が長いあいだひどく乱れている、という場合は、担当の先生や地域の保健師さんに相談してください。よい園なら、わが子の様子を率直に話し、やりかたを調整してくれます。園そのものについても、親の直感を信じて。ただ新しいのではなく何かおかしいと感じるなら、たずねてみるのはいつだって当然のことです。

ポイント: 落ち着くまでは数日から1か月ほどと考えておき、親が帰ったあとの立ちなおりの時間が短くなっていくことを、いちばんはっきりした前進のしるしとして見守りましょう。

NHS, Separation anxiety

AAP HealthyChildren, Soothing Your Child's Separation Anxiety