小さな子どもとの旅行、安全のためのチェックリスト

週末のお出かけでも、長い海外旅行でも、小さな子との旅は家族の暮らしの大きな楽しみで、少しの計画でのんびり安全に過ごせます。初めての場所には、ホテルのベランダ、ちがう道路、強い日ざしなど、初めての危険があり、小さな子は旅のあわただしさにあまりがまんがききません。出発前にチェックリストを一度たどっておけば、思いがけないことが減り、いっしょに冒険を楽しむ時間がふえます。

出発の前に

よい準備は家から始まります。数週間前に、行き先で予防接種や健康上の注意が必要かを確かめ、かかりつけ医や、トラベルクリニックに早めに相談しましょう。ふだんの予防接種がすんでいるかも確かめます。子ども用のアセトアミノフェンやイブプロフェン、ばんそうこう、消毒液、体温計、経口補水液の粉、ふだん飲んでいる薬をもとのパッケージのまま入れた小さな救急セットと、処方箋のコピーを用意しましょう。子どもの医療の情報と緊急連絡先を書きだし、行き先で医療機関にかかる方法を調べておきます。健康の基本を整えることが、旅行のチェックリストの土台です。

移動中の安全

どんな手段で移動しても、いちばん大切なのは子どもをきちんと固定することです。車では、タクシーやレンタカーもふくめて毎回、子どもの身長や体重に合ったチャイルドシートを正しく取りつけて使いましょう。レンタカーのチャイルドシートは、種類が合っているか、傷んでいないか、正しくついているかを確かめるか、自分のものを持っていきます。飛行機では、シートベルトや子ども用の固定具について乗務員の指示に従いましょう。電車、バス、船では、ホーム、ドア、ふち、すき間の近くで子どもの手を離さず、はぐれやすい混んだ駅やターミナルでは迷子ひもや手首のベルトを使います。長い移動はこまめに休けいをはさみ、みんなが体をのばして落ち着けるようにしましょう。

泊まる場所の安全チェック

旅先の宿は、小さな子向けに整えられていることはまずないので、着いたら家と同じように部屋をさっと点検しましょう。子どもの目の高さで危険を探します。柵のないベランダや低い手すり、大きく開く窓、ブラインドやカーテンのひも、ゆるんだコード、電気ケトルやアイロン、ガラスのテーブル、囲いのないプール、手の届くところにある小さな物や薬。こわれやすい物と危ない物は高いところへ移し、ベランダのドアは鍵をかけ、家具を手すりや窓から離し、ベビーゲート、ベビーベッド、ベッドガードを借りられるか聞いてみます。なじみのないベビーベッドは、しっかりしていて、かたく平らなマットレスかを確かめてから使いましょう。

初めての土地の日ざし、暑さ、水

気候がちがうと、家族は思わぬつまずきをします。チェックリストに入れておきましょう。日ざしの強い場所では、日かげ、肌をおおう服、帽子、日焼け止めでしっかり紫外線対策をし、暑さで脱水にならないよう、こまめに飲み物をあげます。プール、湖、海のまわりでは、すぐそばで、手の届く距離で見守ります。小さな子は浅い水でも数秒でおぼれることがあり、旅先のプールには囲いがないこともあります。水道水が飲めないかもしれない場所では、水道水や氷に気をつけ、すすめられたら、飲む水、歯みがき、ミルクづくりには、ペットボトルの水か煮沸した水を使いましょう。

食べ物、おなか、衛生

いつもとちがう食べ物と水で、小さなおなかはこわれやすくなります。衛生が心配な場所では、できたての温かい料理、皮をむける果物、安全な飲み水にし、食べる前は手を洗うか消毒しましょう。ぐずったときのために、食べなれたおやつも持っていきます。小さな子は吐いたり下痢をしたりすると、すぐに脱水になることがあるので、おなかをこわしたときのために経口補水液の粉を持ち、気をつけたいサインを知っておきましょう。とくに食事の前と、なじみのないトイレのあとに手を洗う、というかんたんな習慣を旅先でも続ければ、旅行中の病気の多くは防げます。

人ごみで、はぐれないために

混んだ空港、駅、市場、観光地は、まさに子どもがいなくなりやすい場所なので、前もって考えておきましょう。見つけやすいよう目立つ服を着せ、毎朝その日の服装がわかるよう写真をとっておきます。少し大きくなった幼児には、親を見失ったら制服を着たお店や施設の人、または子ども連れのお母さんやお父さんを探すように教えましょう。名前を見えるところに書くのではなく、リストバンドに親の電話番号を書く、ポケットに連絡先のカードを入れておくのもひとつの方法です。だれがいつ子どもを見ているのかをパートナーと決めておき、「相手が見ていると思っていた」ということがないようにします。

すぐに助けを求めたいとき

家を離れていても、子どもの具合が悪くなったら、ためらわずに医療機関にかかりましょう。息が苦しい、押しても消えない発疹をともなう高い熱、脱水のサインをともなう吐き気や下痢が続く、大けが、いつになく眠そう、ぐったりしている、なかなか起きない、というときは、すぐに救急へ。着いたらその土地の緊急番号を調べ、旅行保険や健康に関する書類はすぐ出せるところに。自分の感覚を信じてください。初めての場所で心配しながら待つより、みてもらうほうがいつでもよい選択です。

旅を楽しむ

こうした準備で、家族で新しい場所を探検する楽しさがかすむことはありません。旅行のチェックリストは、予想できる危険に前もって手を打っておくための方法です。そうすれば、着いてからは旅をのんびり楽しめます。健康の基本を準備し、移動と水まわりを安全に、泊まる場所をチェックし、はぐれない工夫を決めておけば、あとはしあわせな思い出づくりにあてられます。

ポイント: 出発前に健康と救急セットを準備し、移動と水まわりを安全に、泊まる場所をさっと点検し、日ざしと脱水に備え、人ごみではぐれない方法を決めておきましょう。

CDC, Travelers' Health: Travelling With Children

NHS, Baby and toddler safety