小さな子どもと家族のスマホ、ネットの安全な使いかた

おじいちゃん、おばあちゃんとのビデオ通話、好きなアニメ、知育アプリ。画面はもう家族の暮らしの一部で、使うことに罪悪感をもつ必要はありません。大切なのは使いかたです。小さな子は、ネットの何が安全で、何が年齢に合っているかを自分で判断できません。だから、小さな子のネットの安全は、ほとんどすべて、まわりの大人にかかっています。いくつかのはっきりした習慣があれば、画面は心配の種ではなく、大人が見守る、子ども時代のよい一部になります。

時間の長さより、中身と使いかた

つい何分見たかに目がいきがちですが、何を見ているか、大人がかかわっているかは、長さと同じくらい大切です。年齢に合った質のよい内容を選び、できるときはいっしょに見たり遊んだりして、見たことを話しましょう。健康の指針では、いちばん小さな子のスクリーンタイムは少なめに、赤ちゃんと2歳未満はビデオ通話以外の画面を避け、遊び、睡眠、食事、外で過ごす時間をたっぷりとることがすすめられています。分刻みの攻防ではなく、バランスのとれた一日の一部として考えるほうが、家族みんなにとってうまくいきます。

使うのは、家族の目が届く場所で

いちばんかんたんな守りかたのひとつは、子ども部屋やドアの向こうではなく、リビングなど家族の場所で画面を使うことです。タブレットやテレビを家族がいる部屋で使えば、子どもが何を見ているかがわかり、合わない内容が出てきてもすぐに手を出せます。小さな子に、とくにネットにつながった機器を、ひとりで、大人の目のないところで使わせるのはやめましょう。夜の充電は寝室ではなく家族の場所で。この習慣は、この先の年月にも役に立ちます。

機器を安全に設定する

少しの設定で、守りはぐっと強くなります。機器、アプリ、家のWiFiで、ペアレンタルコントロール、セーフサーチ、フィルターをオンにし、年齢に合った内容だけが出る子ども用プロフィールや子ども向けアプリを用意しましょう。アプリ内課金はオフにするかパスワードを設定して、子どもがうっかりお金を使わないように。自動再生は止められるなら止めます。次々と動画が流れ、選んでいない内容に連れていかれやすいからです。アプリやゲームはダウンロードの前に対象年齢を確かめ、ときどき設定を見直しましょう。アプリの更新で初期設定が変わることがあります。こうした実際的な手順が、ネットの安全の土台です。

最初からプライバシーを守る

とても小さな子でも、プライバシーを守る習慣は今から始まります。子どものことをネットにどこまでのせるかはよく考え、自分のアカウントの公開設定も確かめましょう。写真や情報は、思ったより遠くまで広がることがあります。小さな子に個人情報をたずねるアプリは避け、年長さんくらいの子には、大人がいないところで名前、住んでいる場所、写真を教えてはいけないことを、かんたんなことばで伝えます。必要のないアプリでは、カメラとマイクをオフにしておくのが安心です。

落とし穴に気をつける

家族がつまずきやすい機能をいくつか知っておきましょう。おすすめや自動再生の流れは、だんだん音が大きく、展開が速く、年齢に合わない内容へずれていくことがあります。だれでも投稿できる動画サイトより、内容が選ばれた子ども向けアプリや、親が選んだ再生リストを使いましょう。子どもを狙った広告や、課金や終わりのない遊びをうながすゲームは、小さな子にはわかりにくく、プレッシャーにもなります。ゲームやアプリの、だれも見守っていないチャット機能にも注意を。小さな子には向きません。信頼できる少しのアプリにしぼれば、こうした危険は小さくなります。

大人がよいお手本に

子どもは大人を見て学ぶので、大人の画面の使いかたが、そのまま子どもの使いかたになります。食事中、遊ぶとき、寝る前は、できるだけ自分のスマホを置いて、子どもと向きあいましょう。画面以外のことを選ぶ姿も見せます。「見おわったから消すね」と、自分のよい習慣をときどき声に出すのもいい方法です。食事中と寝る前は画面なし、といったかんたんなわが家のルールは、大人もふくめて全員が守るとうまくいきます。子どもだけに押しつける決まりではなく、家族の大切にしていることとして、ネットの安全を感じてもらえます。

ほかの時間とのバランス

画面は、充実した一日の一部であるときにいちばん健やかです。小さな子にいちばん必要なもの、体を動かす遊び、外で過ごす時間、自由な遊び、いっしょに読む絵本、おしゃべり、十分な睡眠を守りましょう。刺激と光で寝つきが悪くなることがあるので、寝る前の1時間は画面を避けます。画面をめぐって毎日けんかになる、終わるとかんしゃくを起こす、ほかのことをしたがらない、というときは、やさしく流れを立てなおすときです。終わる前にはっきり予告し、落ち着いて、毎回同じように終わらせましょう。

相談したいとき

画面の悩みの多くは、心配なことというより、毎日のバランスの話です。それでも、子どもが怖い内容や明らかに合わない内容を見てしまい、ずっとこわがっている、ゲームやアプリでだれかが子どもに不適切な連絡をしてきたかもしれない、画面が子どもの睡眠、気分、食事、発達に大きく影響しているようだ、というときは相談しましょう。地域の保健師やかかりつけ医が力になってくれますし、信頼できるネットの安全の団体も、家族向けの実際的な情報を出しています。

前向きに

テクノロジーは敵ではありません。上手に使えば、学び、つながり、楽しさを子どもの世界に運んでくれます。小さな子のネットの安全の基本は、安心するほどシンプルです。よい内容を選ぶ、家族の場所で使う、設定で守る、プライバシーを大切にする、バランスのよい習慣を見せる。これがそろえば、画面には大人の見守りのもとで小さな役目をまかせ、そのまわりで、もっと広くて豊かな子ども時代を続けていけます。

ポイント: 小さな子の画面は、家族の場所で、大人が見守り、年齢に合ったものを。ペアレンタルコントロールと公開設定を整え、遊び、睡眠、外で過ごす時間とのバランスをとりましょう。

UNICEF, Keeping your child safe online

AAP HealthyChildren, Media and Children